そのイヤホンを外させたい

小説

わたしたちの住む街には得体の知れない何かが潜んでいる/乙一『GOTH』

エッジの効いた短編小説が読みたいなぁと思った。手に取ったのは、乙一の『GOTH』。GOTH 夜の章 (角川文庫)作者: 乙一出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/06/25メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 79回この商品を含むブログ (420件) を見るGOTH 僕の章 …

京都を舞台にしたポップな哲学散歩小説/原田まりる『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』

前に本の感想を書かせてもらった哲学ナビゲーターの原田まりるさんが、小説を出したということで買って読んでみました。ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。作者: 原田まりる出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2016/09/30メ…

これまでに読んだ舞城王太郎作品を振り返る

舞城王太郎『ビッチマグネット』を読んだ。ビッチマグネット (新潮文庫)作者: 舞城王太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/08/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る 芥川賞候補にもなった作品で、舞城さんの作品としては物語としてのハチ…

ジュブナイルの衣をかぶった人生哲学の書/小野不由美『十二国記 月の影 影の海』

現在中学2年生で卓球部の練習に燃えている従姉妹の娘に好きな小説をたずねたら、「十二国記!」という答えが返ってきた。月の影 影の海〈上〉―十二国記 (新潮文庫)作者: 小野不由美,山田章博出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/06/27メディア: 文庫購入: 6…

異世界転生小説は新時代のピカレスク小説なのか?

「異世界転生小説」をご存知だろうか? 宮部みゆきや東野圭吾といった一般文芸をメインに読んでいる人には聞きなれない言葉かもしれませんが、ライトノベルやウェブ小説の世界では王道の物語形式です。 簡単に説明すると、現代日本で暮らすパッとしない主人…