そのイヤホンを外させたい

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そのイヤホンを外させたい

文芸を糧に生きるアラサー男子のブログです。

現役作家による贅沢な世界文学講義/池澤夏樹『世界文学を読みほどく』

池澤夏樹『世界文学を読みほどく』が、めちゃくちゃ面白かったので感想を書く。 世界文学を読みほどく (新潮選書)作者: 池澤夏樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/01/15メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 62回この商品を含むブログ (55件) を見る 本…

【第156回芥川賞受賞】ピンぼけした記憶の先にある等身大の青春/山下澄人『しんせかい』

しんせかい作者: 山下澄人出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/10/31メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 第156回芥川賞受賞作、山下澄人『しんせかい』を読んだ。前回受賞の村田沙耶香『コンビ二人間』は純文とは思えないくらいリーダビリティの高…

甘美なる歌声は邪魔しない。/鹿島茂『「悪知恵」のすすめ』

こんにちは山中です。トランプ大統領による外国人入国制限のニュースがメディアを騒がせていますね。 悪い意味で期待を裏切らないというか、今回の出来事をきっかけにこの先ますます世界情勢は泥沼化していくでしょう。 今回の話題含め、外交問題に関する記…

言葉の短剣。ラ・ロシュフコー公爵の黒光りした箴言から世間を学ぶ。

16世紀~18世紀のフランスにはモラリストと呼ばれる文学者が登場し、人間の生き方についての考察を自由な文章形式でまとめました。 そんなモラリストの中に、ラ・ロシュフコー公爵がいます。自分は彼の『箴言集』が好きです。なぜなら、彼の箴言はとても的を…

再読『兵士の故郷』

ヘミングウェイの短編小説に『兵士の故郷』という作品がある。 主人公のクレブスは、第二次世界大戦に従軍して二年後に故郷の町に帰ってきた。他の兵士たちよりも帰還の遅れた彼に対する町の住人たちの歓迎は一切なかった。 戦地での体験をクレブスがみんな…