そのイヤホンを外させたい

そのイヤホンを外させたい

文芸好き。ラノベやWEB発の作品まで視野に入れつつ、文学または物語の趨勢について考えたことを書いていきます。

組織が嫌いなら市場を好きになればいいじゃない


わたしはリアルライフにおいてつくづく自分は集団行動に向いてない人間なのだな~と再確認させられることが度々あります。


向いてないとは言っても、別に人と話すのが嫌いなわけではなく、それなりに協調性もあると自負しているし、(笑)会社の飲み会にもちゃんと参加します。ただ、胸の内では組織のルールに従って他人と歩調を合わせることが昔から嫌いです。皆多かれ少なかれそうだとは思いますが、自分の場合その程度が激しいみたいです。


ネット上でブログ書いてる人は大体そうだと思いますが、でき得ることなら気を使う会社なんかに属さずに一人家で気ままに小説や詩などを読んでたいものです。しかし、そのような勝手な物言いを社会が許してくれるはずもなく……。まぁ、世の中そんなに甘くないですね。


しかし、それでもわたしは自分の本音を押し込めて生きていくことが大人になることだとは思ってないし、風通しの良い自由度の高い生活を諦めたくないなぁと思っています。


じゃあ、どうすれば自分の本性に背くことなくこの社会の中で楽しく暮らしていけるのだろうか。そんな問題意識は持って毎日を生きてる個人として考えてることを少し。


目次


ちきりんはやはりすげぇ


ブログとか好きで読んでる人ならちきりんのことを知らない人はまずいないでしょう。この人が昨年出した本『マーケット感覚を身につけよう』は読みましたか? わたしはまんまと読みました。



発売当時は流行りに便乗するのが嫌だったのでスルーしていたけど、先日書店に足を運んだ際興味本位で立ち読みしてみたら、思っていた以上にためになるヒントが載っていたので購入しました。
ちきりんの書いたものは、ブログ含め他の書籍に関しても正直あまりピンと来るものがなかったのですが、この1冊についてだけ言えば手に取って良かった。地頭の良い人の説明はイチイチ的を射ていてとても分かりやすいですねー。


例えばこんな一節。

組織を離れても生きていく力を身につけるためには、上司(組織)に評価される人ではなく、顧客(市場)に支持される人を目指す必要があります。
それができないと、何があっても今いる組織にしがみつくことしかできません。
現時点では、まだ市場化が進展していない分野でも、いつかは(旅行業界のように)市場化が進みます。「組織の中で選ばれるスキル」ではなく「市場に選ばれるスキル」を意識し、マーケット感覚を磨きましょう。それは転職価値を上げることだけではなく、人生の自由度を高めることにもつながるのです。
ちきりん『マーケット感覚を身につけよう』p191より引用


自分の頭を使ってお金を稼ぐことは向き不向きもあるので、簡単にはいかないだろうと思います。でも、実現性が低いからといってその可能性に背を向けてしまうのは非常にもったいない。


実際問題として、現状では定年まで勤め上げることのできる会社を探すのと、自分で稼げるようになることは、難易度はそれほど変わらないと思うんですよ。どちらも努力なくしては実現できない。おまけに、前者に関しては会社選びの運とかもあるので個人の努力だけではどうにもならない面があります。


だとすればやるなら前者、早いうちから市場で価値を生み出す練習を積んでおくのが最も合理的な生存戦略と言える。漫画『進撃の巨人』の名セリフ「戦わなければ勝てない」がピタリと当てはまるような世の中です。


今すぐ会社を辞めて高知に行けとは言わない。笑 ブログ書いてみるとか、アフィリエイトやってみるとか、小説書いてみるとか、ユーチューバーになるとか、勤めながらであってもプライベートの時間を使ってできることは多くあります。現代はありがたいことに、わたしのような集団行動に煩わしさを感じる人間が孤立しない世の中です。グローバル化で競争は激化したものの、その反面個人の生き方は多様化した。物事には必ずプラスとマイナスの側面があるのです。


たぶん今の日本人って仕事の中で数字を出すことを常に要求されるから、市場って言葉にアレルギー反応が出る人が多いんだと思います。わたしもそうでした。特に文学なんかをやってると特にね。でも、自分の裁量権に基づいて市場に目を向けるのって本来は苦痛ではなく、胸躍る体験なんだろうなと思います。


単純ではありますが、この本を読んでそんな気づきを得ましたね。それだけでも価値があった。

マーケット感覚を身につけることの最大の利点は、それさえ身につければ、変化が怖くなくなるということです。今、急速に進む社会の変化を目の当たりにした人たちは、大きくふたつのグループに分かれ始めています。ひとつは、ワクワクしながら自分自身もその変化を楽しんでいる人、もうひとつは、日々伝えられる変化のニュースに不安を深め、どうやって自分と家族を守ろうか、戦々恐々としている人たちです。
ちきりん『マーケット感覚を身につけよう』p250~p251


適応すべきは組織でなく市場

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組織のルールが嫌いな人ほど、市場と付き合っていく選択をした方がいいんですね。


わたしは今会社員やってますが、組織の中で働いていると「なんだこの茶番は」と感じることが非常に多いです。多いですよね?笑
「会社でやってるのは仕事ではなく人間関係」とはよく言ったもの。ホントにどうでもいい事柄に多くの時間とエネルギーをえったらほっちら費やした挙句、蓋を開けてみれば誰得やねん! という事態を度々目にします。誰のせいでもなく(もちろん社員に理不尽な思いばかりさせる上司や経営者はクソだけど)組織ってもともとそういうもんです。


まぁ、会社のやり方について文句が言えるほどの地位も能力も自分にはないので基本は事なかれ主義を貫いてますが、今後はたとえ組織の中で苦労して出世を重ね、上から物を言える立場に登りつめたとしても、たぶん不満はそれほど減らないのだろうと推測します。だって今の時代、特定の組織の中で地位を得たってそれで一生安泰なわけではないですから。いつ自分が築き上げてきた地位があえなく崩れ去るか気が気じゃないと思います。そんな人生楽しいですかね?


手垢のついた言葉ですが、もはや安定なんか存在しないんですね。
ここ数年で組織の中で評価される人間と世の中に何らかの価値を生み出す人間がはっきり二分されてきたなーと感じます。この傾向はこの先ますます強くなるでしょう。


数年前だったら、会社を辞めてフリーランスになる!なんて選択肢は周囲からバカにされる風潮がありました。「独立したとしても組織でしっかりとしたビジネスマナーを身につけたり集団に揉まれた経験がないとフリーになってから苦労するよ」みたいななぜか上から目線の見当はずれなアドバイスが典型的です。そんなんのために2~3年棒に振るのかという終わってる考え方。2、3日で身につくよ。


しかし、今どこかの会社員が若くしてフリーになって稼いでる人に対して上と同じこと言ったとしても、「いやいや雇われてるくせにお前何言ってんの? 自分で稼いでから物を言えよ」と批判を浴びるんじゃないでしょうか。それくらい世の中の空気変わってきてます。


先日、人口知能が短編小説を書いて新人賞の一次だか二次選考を通過したというニュースが話題になりました。われわれが予想している以上に今後機械でもできる仕事は増えていき、人間にしかできない仕事の価値が高まっていくんだろうと思います。車椅子の学者ホーキング博士は「人類は機械との戦争で滅ぶ」と言い切ってるらしいです。


ライバルはロボットだけではありません。
これも先日のことですが、松屋に入ったら店員が黒人さんで一瞬フリーズしました。
中国や東南アジアの方には慣れていましたが、アフリカ系の方は初めてでした。


誰でもできる単純な仕事がロボットや外国人労働者に奪われていくというのは、多くの専門家が口を揃えて言っていることです。
それが嫌なら、今のうちから安く買い叩かれないためのチャレンジをしていくことがとても大事です。これ、大体の人は分かってると思うんだけど、自分以外の人間がまだ何もやってないもんだから後回しにしてダラダラ生きちゃってるんですよね。その思考停止が後の致命傷につながるんじゃないかと。わたしなんかも気を抜くとすぐ同調圧力に屈しちゃうので気をつけるようにしてます。

好きなことや夢がある人ほど市場ありきの生き方を


夢か安定か。
一昔前だったら、そんな究極の二者択一があって個人はそのどちらか一方を選ぶだけで済みました。楽チンです。
でも、今はその二択はあってなきがごとしの状態。


夢を諦めて安定を選んだとしても、その安定自体が雲を掴むような話で夢の実現と同じくらい激ムズになっている。
じゃあ、最初から一点突破で夢を追うことに注力するのが一番賢いじゃんってことになります。


わたしも8割方その意見に賛同なのですが、ただ気をつけたいのは、ミュージシャンとか小説家とか画家とかを目指してる人って現実から遊離しちゃってる人が圧倒的に多いんですよね。上のような考え方を彼らが自分らの立場を肯定するための単なる言い訳として使っちゃう厳しいと思います。夢を追うなら戦略的に追わなきゃダメ。


だから、好きなことや夢がある人ほど市場に目を向けつつ活動した方がいいと思うんです。市場とうまく付き合うことができれば、金銭の報酬も得られるし、他人から評価されることで自尊心も満たせるし、市場そのものからその後の活動に生かせるフィードバックを得ることができます。良いこと尽くめでしょ。


それでも頭の固い人で、「市場はお金の匂いがプンプンする。どうも好きになれない」という人もいらっしゃるかもしれません。
そういう人はどうぞ好き勝手にゴッホカフカのような芸術的な死を迎えればいいと思います。誰も止めませんから。


でもね、その3人だって最初から俗世間での成功を投げてたわけではなくて、生活の中でもがいてもがいて苦しんで苦しんで結果としてそのような最期を迎えただけです。自分が後世で認められればいいとかそんなこと1ミクロも考えなかったはずです。死後のことを考えるのは芸術ではなく単なる宗教ですから。


市場って言葉が嫌なら、宝島だと思ってください。あなたはジム・ホーキンズです。はたまたジョン・シルバーかな。
そこから得られるフィードバックは金の延べ棒です。

これで少しは抵抗減りましたかねぇ。