そのイヤホンを外させたい

壇蜜の小説家デビューについて


壇蜜さんが小説を書いたんですね。
タイトルは『光ラズノナヨ竹』



前にも書いたけど、新人賞という正規のルートで小説家として出発するのではなく、あらかじめ小説とは異なるジャンルで知名度を得た人物が新人作家としてデビューするという仕組みは今後ますます主流になってくるだろうと思う。


僕はこの流れをそれほど悪いものとは思っていません。


これまでと比べて小説の質そのものは下がるかもしれないけれど、それでも年寄りとワナビーしか読者のいない今の純文よりはマシなんじゃなかろうか。


というわけで、今度の壇蜜さんの小説も時間があったら目を通してみたい。遅ればせながらオール讀物を図書館で読もうかな。


全くの予想でしかないが、壇蜜さんの小説デビュー作は小説好きの人間が読んでもある程度満足できるものである気がする。これは、ただ単に藤沢周の小説の彼女の解説をチラッと読んでなんとなく良い感じだったからというだけの理由である。


でも、この人はテレビでの発言などを見ている限り、大衆に簡単に消費されない素質を持っている印象を受けます。文庫で出ている日記も日常のことであるのにどこか精神的に逸脱している感触があって魅力的だ。


元々グラビアで出てきて、年上女性のエロスを武器に新境地を開いたけれど、最近はそっち方面の活動は抑え気味で後続の橋本マナミなどに譲っているようです。「セクシーはお譲りします」という発言もニュースになってましたね。


何よりも事務所の売り出し方が上手だったのと、彼女の持つ知的な印象が同性をも惹きつけたというのが大きかったのだろうなぁ。


なにはともあれ、注目の人物が小説を書くというのは良いことだ。今後も時間が許せば芸能人が書いた小説はチェックしていこうと思う。

壇蜜日記2 (文春文庫)

壇蜜日記2 (文春文庫)