英語独学で手堅くTOEIC650点取る勉強法とおすすめの参考書
僕は大学時代に英文学を専攻していたのだけど、手に取るのはいつも翻訳ばかりでほとんど英語の勉強をせずに卒業した。
当時は何とも思わなかったが、社会に出てからも引き続き英米の作品を読んだりそれについてブログに書いたりする中で「やっぱり、ある程度は英語ができないと格好がつかないよな」と思い始め、書籍を軸にした独学で定期的にTOEICを受験するようになった。高い金を払って留学や英会話スクールに行くという選択肢は薄給のサラリーマンにはそもそもない。
途中モチベーションが続かず勉強から離れた時期があったものの、先日の試験で無事685点を取ることができた。まだまだ発展途上ではあるが、これまでやってきた勉強法と使って効果の得られた教材をここにまとめておきたい。
学習時間については人それぞれだと思うので敢えてここでは書かない。ネットでは3ヶ月で一気に800点、900点なんていう記事をよく見掛けるけど、実際取り組んでみると、まぁ、そううまくいくものではない。てか、3ヶ月勉強して自分の思うような成果が出なかったら勉強を放棄しちゃう。そんな短絡思考こそ英語独学における最大の敵なんじゃないかな。
自分で発音できない音は聴き取れない
英語学習において非常に重要なステップであるにも関わらず、多くの人がスルーしてしまうのが発音だ。
確かに、発音の勉強は実戦的な英会話などと異なり単調でつまらないので、なしで済まそうとする人の気持ちはよく分かる。
しかし、最初にこれをやるかどうかで後のリスニング能力に天と地ほどの差が生まれることを多くの先行学習者たちが指摘している。僕も全く同じ意見だ。
自分の場合、発音の教材として王道の『英語耳』のCDを毎日聴いて練習をしていたら、一ヶ月を過ぎた頃、海外の映画やドラマで登場人物の台詞がそれまでよりもクリアーに聞こえるようになって驚いたことを覚えている。
- 作者: 松澤喜好
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/08/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『英語耳』のCDは25分ほどで全ての発音項目の練習ができるので、毎日取り組むのに適している。だが、本書には著者によるコラムや歌ったり原書を読んで英語力を高める、なんていう初学者には時期尚早な内容も多く含まれているので注意が必要。ひとまず、基本の発音項目と音の連結の章までをマスターすれば足りる。
僕は『英語耳』に書かれた各発音項目の口の開け方や舌の動かし方の説明が最初いまいちピンとこなかったので、事前に以下の教材でネイティブによる発音を映像で確認してから、あらためて『英語耳』を用いての練習に移行した。
- 作者: 鷲見由理
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2008/05/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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知り合いにネイティブがいればチェックしてもらえるけれど、そのような恵まれた環境にある英語独学者はあまりいないだろうから、『英語耳』の説明が?だった人はぜひ試してみてほしい。
高校受験用の文法書と瞬間英作文で中学英文法をマスターする
発音と同時に中学英文法の総ざらいをする。分かったつもりでいても意外に抜けがあることも多いため、発音同様、土台作りの意味でしっかりと固めておきたい。
中学の文法は、学生時代によっぽどサボってない限り『くもんの中学英文法』を一度通読すれば十分。
くもんの中学英文法―中学1?3年 基礎から受験まで (スーパーステップ)
- 出版社/メーカー: くもん出版
- 発売日: 1996/02/29
- メディア: ペーパーバック
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その後、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』を使って文法書で学習した知識を身体に叩き込んでいく。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2006/10/25
- メディア: 単行本
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知らない人のために一応説明しておく。瞬間英作文とは、短い日本語の文章を見て即座に英文を言えるようにするアウトプット重視の学習法だ。
本書には中学で習う構文のほとんどが例文として掲載されているため、それらを用いての瞬間英作文が出来るようになれば中学英文法を自由に使いこなすための運用能力が身についたことになる。
実際にやって分かったのだが、瞬間英作文をやるとスピーキング力が高まるだけでなく、英文そのものの処理速度とリスニング力も同時に高めることができるので、とてもおすすめの勉強法である。
音読でリーディング力、リスニング力の底上げをする
英語学習において最も効果的な学習法と言える音読。リピーティング、オーバーラッピング、シャドーイングなどのやり方があるが、まずは『みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング』で、リピーティング、シャドーイングの習慣を身につける。
みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング(CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2009/11/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本書に限らず、下で紹介するDUOのような例文型単語集やTOEICの公式問題集などに載っている英文を同じように音読することによって、英語力は徐々に高まっていくので、ここでしっかり基礎力をつけておきたい。
『一億人の英文法』で生きた文法を学ぶ
大学受験レベルの英文法の習得に関しては、いきなり分厚い問題集に取り組むとつまらなくて挫折する可能性が高い。
おすすめは『一億人の英文法』だ。
一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)
- 作者: 大西泰斗,ポール・マクベイ
- 出版社/メーカー: ナガセ
- 発売日: 2011/09/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本書を通読することで実際の英会話にも役立つ生きた英文法が身につく。本書で概要を掴んだ上で、足りない部分は他の詳しい文法書で逐一調べるのが効率が良いと思う。
『DUO3.0』は英語独学者の強い味方
語彙力向上には、まず『DUO3.0』に取り組むことをおすすめする。
- 作者: 鈴木陽一
- 出版社/メーカー: アイシーピー
- 発売日: 2000/03/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『DUO3.0』に載っている単語はTOEICで出題されないものも含まれているので、避けて通る学習者もいるけれど、僕はそれでも本書を活用することを推奨する。
別売りの復習用のCD(基礎用のCDは不用)を使って何度もシャドーイングすることで、語彙力とリスニング力を大幅に高めることができるのに加え、本書をマスターしたという事実は、英語学習者として大きな自信につながる。
最後までやり通せば、なぜ世の中にこれほど本書の愛好家が多いのか理解できると思う。
TOEIC向けの教材で知識の補強をする
ここまででTOEIC600点前後は取れるだろう。
最後に、TOEIC向けの教材や公式問題集などで試験対策をする。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集2
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2017/02/17
- メディア: 大型本
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公式問題集の他に僕が実際に取り組んだのは、part5対策として『文法特急』、TOEICに特化した単語の補強として『金のフレーズ』の特急シリーズを使用した。両方ともコンパクトながら中身が濃く、何度も繰り返し復習することでTOEICにおいて頼もしい味方になる。
- 作者: 花田徹也
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/10/07
- メディア: 新書
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TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
- 作者: TEX加藤
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2017/01/06
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まとめ
以上のステップを踏めば、TOEIC650点は突破できると思う。
僕自身もそうだが、600点を超えてしまえば勉強することが苦ではなくなるので、高いモチベーションを保った上で勉強に取り組める。
ここから先は、よりTOEICに目的を絞った勉強にしてもいいし、英会話に特化した勉強に切り替えてもいい。もちろん、二つを同時に進めることも可能だ。
進展があったらまたここで共有します。
社会人英語部の衝撃―TOEIC(R)テスト300点集団から900点集団へと変貌を遂げた大人たちの戦いの記録
- 作者: 清涼院流水
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2014/08/22
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