そのイヤホンを外させたい

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

小説家、大石圭誕生秘話

大石圭、小説家。1993年『履き忘れたもう片方の靴』が文藝賞佳作となりデビュー。その後、官能、ホラー小説の分野で頭角を現し、角川ホラー文庫、光文社文庫を中心に数多くの作品を発表。2003年には、映画『呪怨』のノベライズも担当した実力派作家。デビュ…

小説を読むことは究極のライフハックである

小説家の保坂和志は、過酷な現代社会を個人が生きるために必要なことを訊かれて、「それはたとえばカフカを読むことだ」と述べている。ごく一般には、人生に役立つ知識やノウハウの意識的な蓄積こそ最も効率的な生存戦略だと信じられている。だがそれではダ…

女性作家のデビュー作二つ

松浦理英子の『葬儀の日』と山崎ナオコーラの『人のセックスを笑うな』を続けて読んだ。1978年、2004年と発表年に隔たりはあるが、作品の圧倒的存在感によって文芸シーンに新風を巻き起こした点で共通している。女性作家のこのような天才的なデビュー作には…