そのイヤホンを外させたい

2015-01-01から1年間の記事一覧

ちゃんとモテる力/二村ヒトシ『すべてはモテるためである』

すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)作者: 二村ヒトシ,青木光恵出版社/メーカー: イースト・プレス発売日: 2012/12/02メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 125回この商品を含むブログ (34件) を見る ネット上の性愛カテゴリーをベースにものを考えてる人…

恋愛結婚からの脱却/牛窪恵『恋愛しない若者たち』

テレビにも出演する有名な評論家による一冊。 全体的には「ちょっと冷めた若者像」を提示するありがちな若者論に終始しているので退屈な部分もあるが、恋愛市場に関する膨大な調査量はさすがで勉強になった。恋愛という書き手の主観や経験に左右されやすいテ…

男と女の心の「穴」ー『淑女のはらわた』を読んで

淑女のはらわた 二村ヒトシ恋愛対談集作者: 二村ヒトシ,犬山紙子,小明,川村エミコ,まんしゅうきつこ,荒牧佳代,はあちゅう,ジェーン・スー出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2014/02/13メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (4件) を見る 前か…

三角関係における死の倫理

日本人の恋愛模様は海外のそれと比べて何だか湿っぽい。 この感覚は、フィクションの中に描かれた男女の三角関係を目を向けると分かりやすい。 作中に三角関係を執拗に描いた小説家に夏目漱石がいる。中でも『こころ』は終盤のKの自死が衝撃的な作品です。こ…

『ロビンソン・クルーソー』に学ぶ悩み克服法

誰にでも悩みの一つや二つはありますよね。友達や恋人とお酒でも飲みに行って洗いざらいしゃべってしまえば気が済んでしまう軽いものもあれば、自分の中に抱えこんでしまい、いつも頭から離れないような深刻なものもあったりします。 後者のような厄介な悩み…

「禁止」と「侵犯」の哲学ージョルジュ・バタイユ『エロティシズムの歴史』

エロティシズムの歴史: 呪われた部分 普遍経済論の試み 第二巻 (ちくま学芸文庫)作者: ジョルジュ・バタイユ,湯浅博雄,中地義和出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/07/06メディア: 文庫 クリック: 13回この商品を含むブログ (8件) を見る 人間の性と死の…

ストレス少なめの書店との距離感覚

月に大体10冊前後本を読む。多くも少なくもない平凡な数だ。 以前はAmazonで本を買ったりもしていのだけど、ポチってしまった後でよく考えてみると別にいらなかったんじゃないかと後悔することが多々あったので、今は億劫でも書店まで足を運び直接自分の手に…

こころの底の底ー空海『秘蔵宝鑰』

空海「秘蔵宝鑰」 こころの底を知る手引き ビギナーズ 日本の思想 (角川ソフィア文庫)作者: 空海,加藤純隆,加藤精一出版社/メーカー: 角川学芸出版発売日: 2010/04/25メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 実家が真言宗…

もの思いこそ人生ー吉田兼好『徒然草』

徒然草 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)作者: 今泉忠義出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版発売日: 2013/09/12メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 現代語訳で読んでいき、気に入った一節だけ原文を参照した。角川ソフィア文庫よ、ありがと…

著者の人間性に共感できる哲学入門書ー原田まりる『私の体を鞭打つ言葉』(サンマーク出版)

私の体を鞭打つ言葉作者: 原田まりる出版社/メーカー: サンマーク出版発売日: 2014/10/22メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る 書店で何となく気になったので買って読んでみた。 中身のある良書である。 元レースクイーン、元…

雑感 田能村竹田没後180年 出光美術館

一人で密かに行ってきた。現代の騒々しさを一時忘れることができ、良かった。若い人はあまりいなかったかな。美大生みたいなのが一人か二人ぽつぽつと。 文人としての竹田の生涯と世の中に対する姿勢に感銘を受ける部分が多かった。足を運んで正解だった。 …

読書で人は変われるか

書店の棚には読書法に関する本がところ狭しと並べられている。 「読書で人生を変える」や「稼ぐための読書術」などなど。 俺自身本好きなので多くの人が本を買って(あるいは借りて)読むことは喜ばしきことである。しかし、本をたくさん読めば自分が変わるな…

夢や願望は始め考えていたのとは違うかたちで実現することもある

夢や希望のほとんどは現実には叶わないものだと俺は思っている。 なぜなら、持って生まれた才能や育ってきた環境、または目標達成のために努力できる量などは人によって大きく差があるにも関わらず、多くの人はその限界を越えたどこかの点にしか自分の夢を設…

何かと過酷な時代だが・・・

「今よりも悲惨な時代は過去に多くあった」、「鬱や神経症などの心の病気は貧しいアフリカなどにはない贅沢病だ」。そんな常識人の意見はもう聞き飽きたよ。 冷静に考えれば、過去にどんなに絶望の時代があろうが、今この時代に生を受けた我々にとっては今こ…

ネット上の声援は9割がただの気まぐれ

持ち上げられるべきでない人間が持ち上げられ「なんちゃって有名人」と化し、その後旬が過ぎると周りから見向きもされなくなる現象をネット上でよく見かける。 使い捨てにされるのはもう一発屋のお笑い芸人だけではないようだ。 面白いのは、不特定多数の人…

好きなブログの共通点

ブログの更新頻度は低いが他人のブログは読んでいる方である。 大体5〜10個くらいは継続的に読んでいるブログがあって、内容に共感できたりためになった際にTwitterで拡散することにしている。 自分にはブログに関して特にこれといいったこだわりはないと思…

ドラッカーを食わず嫌いしていた

これまで、ドラッカーといえば『もしドラ』、ビジネスの世界で凄い人くらいの認識しか持っていなかったのだが、実際に著作に当たってみると想像とはかなり違っていて驚かされた。ドラッカーって思想家なんですね。ビジネス書なんかで取り上げられることが多…